箱に納められた滅菌対象物(例)
電子に高い電圧をかけ、エネルギーを与えて、物質に照射して物質内を通過するときに電子の持つエネルギーが物質に作用する働きを利用しています。電子の発生とエネルギーを高める方法は、原理的にはテレビのブラウン管とほぼ同じで、電子線発生のための放射性物質等は使用しません。
電子線はダンボール箱や包装などを透過するため、箱詰のまま照射して滅菌や材料改質を行うことが可能です。
電子線の照射により、
微生物の遺伝子(DNA)または細胞がダメージを受けることで微生物は死滅します。
DNAがダメージを受けるメカニズムは右図のようになっており、直接作用と間接作用があります。
なお、滅菌とは対象物上に存在する微生物数を一定基準以下に減少させる管理されたプロセスです。